単身赴任の既婚者とバリキャリ独身女性 – 性愛と恋愛、日常と非日常の境界:まゆこさん(女性・30代前半)

こんなお話しです

・ビジネススクールで単身赴任の既婚者とお付き合い
・最初は性愛のつもりが、どんどん恋愛に進展
・でも、彼の「日常」と「非日常」の線引きに苦しくなって・・

プロフィール

ご本人女性30代前半まゆこさん
・独身 会社員
・有名ベンチャーでバリバリ働くキャリアウーマン
・元ギャルだけどしっかり者で、とにかく優しい
・結婚願望あり
お相手男性40代前半・既婚 会社員
・結婚20年で、子供あり。地方都市に単身赴任中
・大手企業で地方都市の責任者を任される叩き上げ
・一方で頻繁に帰京し家族サービスをしている家族思いでもあるらしい
期間5ヶ月
※お付き合いしていた当時の年齢です。
目次

単身赴任の既婚者とバリキャリ独身女性 – 性愛と恋愛、日常と非日常の境界:まゆこさん(女性・30代前半)

出会い: とってもまじめで優秀で頼りになる彼

自分のキャリアアップのためにビジネススクール(社会人大学院)に通い始めたんですが、そこで彼に出会いました。といっても、始めは何とも思っていませんでした。彼は大手企業に勤めていて、私が住んでいる地方都市のマネージャーでした。現場から叩き上げで出世していて、実力がある人なんだろうなという感じでした。でも、指輪もしてたし、何ならちょっと威厳がありすぎて怖いなとすら思ってて、男性として見ていた感覚はありませんでした。

ただ、授業を通じてグループワークをしたり、みんなで飲みに行くなどする中で、だんだん仲良くなっていきました。彼は傾聴力が高くて、しかも私みたいな別業界で年下の人に対しても、対等な目線で議論してくれる人で、そういうところを好感していました。それでも、すぐに恋愛みたいなことは何もなかったです。

通い始めて4ヶ月目くらいから、また新しい講義が始まって・・大学院って取りたい講義を自分で選ぶ形式なので、結構みんなバラバラになったりするんですが、彼とは同じ講義に参加することになりました。そこからめちゃくちゃ仲良くなっていきました。私と彼だけ、というよりは、講義の参加者の中で4人くらいですね。毎回みんなで日付が変わるまで飲みに行って、仕事の悩みとかグチとか雑談をするようになりました。

その仕事の悩みの件で、彼の印象が決定的に変わる瞬間がありました。当時、私は年下の男の子の指導を任されていたんですが、その方は自分の意見が強すぎて、こちらのアドバイスを全然受け付けてくれない状態で、とても悩んでいたんですね。しかも、別に私のほうが役職が上とかでもないので、組織的な強制力もないのに、私の上司からは「マネジメントの訓練の一環」の名のもとに教育係として丸投げされてしまっていました。そこでいろんな友達にアドバイスを求めると、みんな「それはその男の子が悪いよ」と寄り添ってくれたんですが、、彼の答えは違いました。「その男の子に非があると責めるのもわかるけど、それだとその子と同じ視座になって解決できないよ。もう少し上のレイヤーで考えてみるのも良いんじゃない?」と言われたんです。私は、上司にもこんな具体的なアドバイスはされなかったし、すごい納得感があって希望が持てたんですね。この時に、彼のことをますます良いなと思うようになりました。

それに、彼はとても安定感があって、安心できる相手でした。ただ、それは仕事が順調なこともあるだろうけど、よく家族のことがすごく好きと言っていて、きっと奥さんやお子さんがいて、家庭を作っているからなんだろうなとも思っていました。

パンイチホームパーティと彼からのお誘い

そんな感じで、彼とも他の人達とも仲良くなっていく中で、ある時にホームパーティを企画して、仲の良かった4人と家飲みをしたんです。その日は全員めちゃくちゃ飲んで酔っ払っちゃって、距離感がすごく近くなりました。その中でも、私は彼に対して好意を持っている素振りはしていたと思います。結局朝方まで飲んでみんな雑魚寝みたいになったんですが、、私は夏場はほとんど裸で寝ていて、その日もパンツだけになって、彼に「一緒に寝ましょう〜」って言ったらしくて・・。まぁ、それで一緒に寝ただけで何もしてはなかったんだけど、変な空気になっちゃって、お互いに意識するようになっていきました。

で、彼も一緒だった講義の最後の回にみんなで打ち上げして、私と彼は帰る方向が一緒だったのでタクシーで2人きりになった時に、彼が突然手を繋いできて「この後どうする?どこか行く?」って言われて。「どこに?」って尋ねたら、「ホテルとか、家とか?」って誘われました。私は心のなかで「えーっ!」ってなって、かなり悩みました。というのも、その時はもう明確に彼に好意を持っていましたが、その「好き」の中には「家庭があって安定感のある彼」という要素も大きかったので、ここで私が「行きます」って言っちゃったら、その魅力が半減しちゃうんじゃないかと思ったからです。ただ、彼は普段から女遊びをするタイプの人じゃなさそうだし、たぶんすごい勇気を出して誘ってくれてるんだろうなと思ったので、、彼のおうちに行って、ウィスキーを飲みたいかなって答えました。それで、彼とお付き合いする感じになりました。

それからは2週間に1度くらいの頻度で会うというサイクルが5ヶ月くらい続きました。ビジネススクールの講義が隔週なのと、彼が1週間は私がいる地方都市、次の1週間は帰京という感じだったので。私も、始めは割り切った関係のつもりで、正直こんなに続けるつもりはありませんでした。

2人で遠出することはまず無くて・・1度だけ、付き合い始めた頃に一緒にドライブに行ったことはありました。でも、彼には罪悪感がつきまとっていたみたいで、一緒にいる間ずっと心ここにあらずみたいな顔をしていて。私もそんな彼の状態に気づいて、正直あんまり楽しめなくて。。なので、基本はおうちで会うことが多かったです。

そういうタイミングで、彼から一度会うのをやめた方が良いかもとも言われて、私も「わかった」って言ったんですが、また数週間後に彼も含めた他のメンバーとの飲み会があって、彼を見た瞬間、やっぱり私にはまだ彼が必要と思ってしまったんですよね。癒しが必要だったというか、居心地が良かったんです。その数日後に、彼に「一緒に飲みに行きませんか」と連絡して。。そこで改めて話したら、彼も私と一緒にいて居心地良いし、隣りにいるのがしっくり来ると言ってくれて、また関係が始まりました。

楽しかった思い出: 共通の趣味とウィスキーの日々

彼とはいくつか共通点があったんですが、そのうちの一つが趣味のランニングでした。彼と10キロ弱くらいを一緒に走ることもありました。走ってるときっておしゃべりはできないんだけど、セックス以外のことで一緒に体を動かすのは気持ちよかったし、スッキリしました。ただ真冬だったのでめちゃくちゃ寒くて、部活みたいな感じでした(笑) 彼は大会にも出るくらいの人なので、初心者な私のペースメーカーみたいなこともしてくれて、それも楽しかったです。

あと楽しかったのは、何か具体的なイベントとかではないんですが、、彼はウィスキーが好きで、おうちに行ったときは必ずウィスキーを開けて、一緒に飲んでいたんですね。そうやってウィスキーを楽しみながら、仕事とか勉強、プライベートの話をしていて、その時間がすごく好きでした。まぁ飲み過ぎちゃうことも多くて何を話したかあんまり覚えてないんですけど。。酔うと普段我慢していることとかが剥がれていって、自分も相手も素を出して価値観を共有できるというか、そういうところが良かったですね。私の本性は性格も口も悪いので(笑)そういうところが出ちゃっても受け止めてくれたり。反対に普段はすごく自分を律している彼から、酔っているときだけは言葉遣いが悪くなる時があって、そういうギャップも面白くて。この年で自分の素を出すのって勇気がいるし、それを出せる相手っていうのは貴重だなとも思いました。

印象に残っているえっち:  ぶっちゃけ上手じゃないけどラブラブな日々

ぶっちゃけ最初のころのセックスはあまり気持ち良くなかったです。彼が全然慣れてない人、っていう感じで。「学生かな・・?」みたいな。まぁ実際、学生といえば学生なんですが(笑) 女遊びしてこなかったんだろうなと思いました。初めてした時は4回とも全部不発で・・久しぶりで緊張してたらしくて、元気がなくなっちゃってました。ただ、回数を重ねるとだんだんわかってきて、良くなりましたけど。あと、えっちする時はたいてい酔ってたから、それもあったかもしれません。

ただ、彼がこうなった一番の原因は、どうもセックスレスだったようです。彼の奥さんは昔からセックスが好きじゃなかったらしくて、彼も全然してないと話していました。逆にそういう状況だったから、私との一線を越えさせた要因にもなったようにも感じました。

彼は、えっち中は必ず「好き」「大好き」って言ってくれました。普段はクールなのに、セックス中だけは甘えてきました。言われて特に嬉しかった言葉があって、私が「どこが好きなの?」って聞いたら、もちろん見た目も好きだけど、がんばり屋さんなところとか、コミュニケーションが上手なところとか、内面が好きだから、そこに惹かれたからこういう関係になったと言ってくれたんですね。それがすごく嬉しかったです。

辛かった思い出: 彼の「日常」には私を入れてくれない寂しさ

最初は私も割り切りのつもりで、恋愛というよりは性愛で入っていったんですが、時間が立つにつれてだんだん「恋愛」になっていった感じがありました。初めの方は奥さんやお子さんの話をされても全然平気で、むしろこちらからも質問したりもしてました。でも次第にそういうのが聞き流せなくなってしまって、彼が家族の話をしても深堀りできない、それどころか露骨に態度に出るようになってしまって、嫌な気持ちになってることを自覚した時に、ああ、これはもう恋愛なんだなと気づいてしまいました。その瞬間から、彼との別れを意識するようになりました。このままだともっと彼に求めてしまうし、離婚とか訴訟とか重いワードが頭の中でちらつくようになって・・。

それから、彼のおうちに遊びに行った時に、ふと彼に「今日は来てくれてありがとうね」って言われて、一瞬戸惑ったこともありました。深読みする言葉じゃなかったかもしれないですが、私は「どういう気持で言ってるのかな・・。これが最後になるかもと思って言ったのかな・・。」と、すごく気になったことを覚えています。

ひょっとしたら、彼は家族の住んでいる場所と、私がいる地方都市との境界線を引いていたのかもしれません。ある時、彼とご飯を食べに行った時に、彼の家族が住む地元の名店の話題になったので、私もそこに一緒に行きたい!と言ったら・・いや、地元では会わないよ、ってハッキリ言われたんですね。それを言われた瞬間に胸がぎゅーっとなって、ああ、私は彼にとっては「非日常」なんだなと悟りました。日常である家族のいる土地に私を入れる選択肢は無いんだなと。私は彼にとっては現実逃避先で、家族という現実から離れたいから私に会って、そこで罪悪感が出てくるから、もっと良いパパであろうみたいな、その気持ちが彼の家族に還元されているのかなと思いました。実際、彼は家族とは頻繁に旅行するらしくて、私とは行かないのに。これってなんなんだろう、私って、あなたの家族を幸せにするための存在じゃないんだけど・・と感じました。同時に、この関係って私にとって幸せなのかなと。私だって当然、私の幸せを追求するために生きて行きたいですし。

別れ: 自分の人生を先にすすめるために

そんな感じで1ヶ月くらい悩んでいたんですが、彼から言われて決定的に気持ちが固まったのは、「まゆこさんのことが好きだし、毎日考える。でも同時に自己嫌悪もある。家族が好きだし別れることはできない。ごめん。」というようなことでした。その言葉をじっくり考えて、友達にも相談して、やっぱり先がないことに時間を使うのってダメだよなと思いました。結局、相手の決断や行動って他人には変えられないと思うんです。その本人が変わらない限りは。その前提で、彼の言葉を噛み砕くと、私が何をしても意思は揺らがないだろうから、この関係は先に進まないと考えました。

お別れは私からメッセージアプリで伝えました。私は結婚をしたいということ、自分の人生を前にすすめるために、この関係はやめる、とお礼と一緒に気持ちを伝えました。彼からもお返事があって、彼も決断しなきゃと思いながら続けてしまった、思い出をありがとう、早く良い人と出会えますように、ということでした。

好きな気持はいきなり消えないけど、今はガマン

ともあれ、彼は「その時の私」にとって必要だったんだなと思います。私一人では解決できない問題に直面していた時に、彼が的確なアドバイスをくれたのは心の支えにもなりましたし、本当に助かりました。好きだった気持ちはいきなり消えるわけではないので、終わりはまだ悲しいですけど、良い思い出でした。後悔はありません。大人として考え抜いた末に出した結論だし、彼との関係を再燃させちゃうと今度こそ自分のことを本当に嫌いになっちゃうと思うので。今でも戻りたい気持ちは確かにあるし、ぎゅっとしたいけど。。そうすると離婚とかもっと大きな壁と向き合わなくちゃいけなくなって、深刻なことになると思うんです。そこを覚悟してまでは戻れないので、今はぐっと抑えています。

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