ドイツ人美女と慈善活動家の恋 – 相手のことを考えるとは：キッチンカー「ぽた〜じゅ屋」 あちんさん（男性・30代前半）

こんなお話しです

・NGO法人のチャリティーイベントでドイツを訪れた時、美女と出会い恋仲に
・ブラジルで同棲するも、彼女が旅立ち「あなたの人生はここにはない」と振られる
・5年後に彼女と再会！振られたのは本当に僕のことを考えてくれていたことを知る

プロフィール

ご本人		男性	30代前半	あちんさん ・独身　ブラジルのNGO法人のメンバー（当時） ・20代はミュージシャン、保険などの金融業を経験 ・現在は都内各地でキッチンカー「ぽた〜じゅ屋」を出店中 ・出店情報はこちら→https://potageya.jimdofree.com/
お相手		女性	30代前半	・独身　ドイツ人女性 ・バツイチで子供がひとり ・上海のセレブと結婚も、離婚後ドイツに戻った ・みんな振り返っちゃう感じの、すごい美人
期間	4ヶ月

ドイツ人美女と慈善活動家の恋 – 相手のことを考えるとは：キッチンカー「ぽた〜じゅ屋」 あちんさん（男性・30代前半）

出会い： ドイツでの公演中に、奇跡の出会い

僕は20歳でCDデビューして、そこから10年くらいバイトしながらミュージシャンをやってたんですが、それに挫折して人生を見失っていたんです。そこで、人の役立つことを徹底的にやってみようと思って、ブラジルにある慈善団体に入りました。その世界では有名なドイツ人の創始者が立ち上げた団体で、スラム街の人たちの生活を改善するためのボランティア活動をしていたんですが、ある時、その団体がスイスとドイツでチャリティーイベントで講演活動をする機会があって、僕もその一座に参加したんです。メンバーは、ブラジル人15人、ドイツ人5人、それに私、英語もポルトガル語もあんまり喋れない日本人が1人。それで、スイス、ドイツとドサ回りして、音楽やお芝居をして、お金を集めました。

ドイツのハーゲンという町で講演があった時に、ちょっとすれ違っただけで、僕がいままで見た人類の中で一番キレイだと思うくらいの女性が居たんです。彼女はお客さんとして来ていました。もう、すげー美人がいるな！と（笑） この人とチューできたら、今日死んでもいいやと思えるくらい、キレイでした。講演中も舞台袖から覗き見するくらい、一発で心を奪われました。

講演が終わって、メンバーはそれぞれホームステイ先に散っていきました。団体はお金を節約するため、有志でホストファミリーになっていただける方を募って、ホームステイさせてもらっていました。ただ、誰がどこに泊まるかを決めるシステムが少し変わっていて、ホスト側から誰に泊まって欲しいか、ある程度指名できるんです。

それで、私も指名してくれたステイ先にいったら、なんとさっきの超美人の彼女が居たんです！彼女はそのホストの家族ではなくて、少し離れた別の町から来ていたんですけど、団体の創始者のファンで講演を見に来ていて、そのホストの家に滞在していました。それで、みんなで一緒に舞台を見た時に、私がすごく目立っていたそうで、「あの人、面白そうだから来てもらおうよ！」と指名してくれたみたいなんです。

それで、僕は当然意識するじゃないですか。で、彼女もまんざらじゃなかったみたいで。そのステイ先には僕ともうひとり、ブラジル人の男の子が一緒に泊まったんですけど、ブラジル人って恋愛に対してポジティブでアグレッシブなので、すごい恋愛をサポートしてくれるんですよね。 「あっちん、さっきからあの子お前のこと見てるぞ！脈アリだよきっと！」とか言っていて。 で、僕も気持ちが高まって、彼女に歌を歌ってあげたり、外に遊びに行ったりして、彼女もそれに応えてくれて、、キスをしました。その日のうちに最後まではしなかったんですけど、ホストの家のソファーでイチャイチャしていました。その時に、ちょっとソファーを汚してしまって・・それはちょっと申し訳なかったですね（笑）

そのホストファミリーともすごく意気投合して仲良くなったんですが、翌朝、異常に僕と彼女が仲良くなっていたので、みんななんかニヤニヤしていました。

楽しかった思い出： とことん、ついてきちゃった彼女

その町での講演は1日だけだったので、すぐに次の町に行かなくちゃいけなくて・・。彼女ともお別れか〜と思ったんですが、なんと彼女が次の町まで追いかけてきて、旅の一座にジョインしちゃったんです。彼女から、「このまま黙って見逃すか、チャンスにかけてみるか、どっちが良い？」って情熱的なメッセージが来て。それから、残りの日程を一緒に過ごすことになりました。

それで全ての講演が終わって、団体のメンバーはブラジルに帰っていったんですけど、僕はもっと彼女と居たかったので、僕だけ更に2週間くらい彼女と留まって、彼女の実家に泊めてもらったりしました。ブラジルへの帰国の直前には、彼女と出会うきっかけになったホストファミリーにも挨拶しに行って、彼女とお付き合いすることになったことを報告しました。

で、ついに1ヶ月のドイツ滞在が終わってブラジルに帰ってきました。そうしたらその1ヶ月後、なんと彼女がブラジルまで追いかけてきて、一緒にボランティアをすることになったんです。私はブラジルにもホストファミリーがいて、そこのボロボロの狭い部屋で二人で暮らしました。

彼女は元々、ドイツで中国系の男性と結婚して子供も一人居て、上海でセレブな暮らしをしていたみたいです。でもその男性と離婚して、彼女は子供をいずれ引き取るので、どこで育てるのが良いかを探すために、世界中を飛び回っていたそうです。で、ドイツに戻ったタイミングで僕と出会って。ブラジルのスラム街にも、躊躇なく来ました。

彼女と過ごした時間はどれもステキだったんですが、特に印象に残っているのは、一緒にスラム街の夜の公園で、定期的に子どもたちのお世話をするボランティア活動をしていたことですね。スラム街の講演には、すぐ周りにドラッグの売人がたくさん居て、子どもたちがそれに興味を持ってしまうと、中毒者になって人生がめちゃくちゃになっちゃうんですね。なので、子どもたちがドラッグ以外に興味を持って楽しめるように、音楽や演劇などのアーティスティックな活動に参加してもらって、ドラッグから守っていたんです。

辛かった思い出： 彼女にとって魅力的であり続けることの苦労

辛かったこと！いっぱいありますよ（笑）

まず、友達がみんな彼女に手を出しにかかってくるんです。さっきも言いましたけどブラジルって恋愛にアグレッシブなのでアプローチが凄いんですよね。かといって、彼女も自由で居たいたいので、僕が彼女の行動を制限するようなことをしようとすると、めっちゃ怒る（笑） だから、もし彼女が手を出してきた相手に惚れてしまったら終わり。なので、僕が彼ら以上に魅力的でないとダメなんです。これってすごい気を張ってないといけないし、演じてないといけないので、めっちゃ疲れるんですよ。もちろんめっちゃ頑張りましたけど。

彼女にとっての「魅力」というのは、単に見た目のことだけではなくて、例えば彼女が体調を崩した時に好きなご飯を作ってあげるとか、一緒にクリエイティブな時間を過ごすとか。僕と一緒に居たいと思ってもらうために、ありとあらゆることをやりました。

あと、彼女はものすごい気が強くて、僕はいつも何かに付けて怒られてました。英語が下手、決断が遅い、意見を求められたら秒で答えられないといけない、とか。彼女以外の女の子を見るとブチ切れるっていうのもありました。

お付き合いしている間、もし彼女と結婚できて、起きたら毎日こんな素敵な人が隣りにいたら幸せだなと思う一方で、毎日怒られるのもしんどいな、耐えられるかな？とも思いましたね。本当に大好きだったけど、怖かったです。（笑）

印象に残っているえっち： 家族に対してもオープン！

彼女と初めてしたのは、出会った1週間後くらいの、別のホームステイ先でした。僕が迫ったら、「そんなにしたいの？」っていわれて、「どうしてもしたい！」と。もうホストファミリーとのコミュニケーションそっちのけでしていました。

印象的だったのは、彼女の実家に滞在していた時に、まぁ当然そういう流れになるじゃないですか。その時に、彼女と裸で一緒に寝ているところを、うっかり彼女のお母さんに見られちゃったんですよ。それで、お母さんと気まずくなっちゃうのかなと思いきや、彼女は全然へっちゃらなんです。「私が幸せそうにしているんだから、お母さんも幸せに決まってるでしょ」と。なんか考え方がちがうというか、すごいですよね。実際、その後のコミュニケーションも特に問題なくて。

別れ： グアテマラに旅たった彼女から

ブラジルでは2ヶ月間、一緒に生活したんですが、彼女の中で子育ての場所としてブラジルは違うなと思ったらしく、彼女は今度はグアテマラに移住することになりました。彼女には、「湖の近くのコテージで一緒に住みましょう」と言われたんですが、僕はブラジルでまだやりたいことがあったので、「後から行くね」といって、彼女を送り出しました。

それからも彼女とはメールやチャットのやり取りが続いたんですが、残念ながら1ヶ月で終わりました。彼女にグアテマラで好きな人ができたというのもあったと思うんですが、彼女には、「グアテマラにはあなたの人生はない」と言われたんです。「私にとってグアテマラは良いところなんだけど、あちんがもしグアテマラに来ても、やりたいことが何も見つからないと思う。来てくれても不幸にさせてしまうと思う。」と。

僕が彼女の幸せを願うのと同じくらい、彼女も僕の存在と、本当にやりたいこと、やるべきことを理解して、考えてくれていたんですね。ただ、当時の僕はまだそれを理解できなくて、ただ「捨てられたんだ」と思いました。

僕は恋愛って、「自分の居場所を探すこと」だと思うんですね。で、これだと決めたものが全然そこは違ったとなったとなったときの喪失感ってすごく大きいんですよね。誰も自分のことを愛してくれない、存在価値がないと感じるようになって。。僕も、彼女との出会いが運命的なものだったと思っていたので、それが全部なくなって、、この失恋で相当へこみました。

そんな時期が3年くらい続いたんですが、僕は引き続き人に何かを与えられるようなことに専念していました。しばらくブラジルで活動を続けていましたが、ある日本の大学の先生と出会い、日本に帰ってきて彼と一緒に仕事をしました。海外の日系人が来日して帰化したり、その二世の人達だったりがいるんですが、なかなか社会に融合できず生活しづらくなってしまっているのに対して、日本語や技能を教えて就職しやすくしてあげたりする活動でした。僕はそこで能力を発揮して、色んな人に喜ばれて、幸せだな〜と感じて・・。そんな形で、失恋の傷が少しずつ軽くなっていきました。

後、彼女と別れた時に、ブラジルの団体の創始者の方がアドバイスをくれて、5年後に、彼女に手紙を書きなさいと言われていたんですね。そうしたら、きっと彼女との出会いにどんな意味があったのか、秘密が解けるから、と。

その後： 5年後の再開と、自分のやりたいことの発見

それで、ちゃんと5年後に彼女に手紙を書いて送りました。そしたら、彼女ももう一度会いたいし、何か悩んでるなら手伝いたいから、ドイツにおいで、と返事が来ました。私はすぐに飛んで行って、彼女が子供と二人で暮らすおうちに泊めてもらいました。また、この滞在中に、彼女の家族とも再会しました。皆さん、僕のことをよく覚えていてくれて、暖かく迎えてくれました。特におじいさんは、僕が折ってあげた折り鶴を、小瓶に入れて大事に飾ってくれていました。

その時の僕は、金融系の仕事をメインでやっていたんですが、自分のやりたいことと違うように感じていて、もんもんとしていたんです。そんな僕を、彼女はドイツのクリエイティブな場所やキレイなところに連れて行ってくれました。また、彼女は僕に「シュタイナー教育」というオーストリア発祥の教育芸術を教える学校の先生になったらどうかと勧めてくれて、彼女は実際に学校の先生にも問い合わせて、現場を見学したり、先生と話せる機会を作ってくれたんですね。

そういう中で、僕の本当のミッションは「クリエイティブなことを通じて、自分と世の中を幸せにすることだ」と気づくことができたんですね。多分、僕にはずっとその声は聞こえていたんだと思うんですが、なにかに執着していて、なかなか受け入れられていなかったんじゃないかな。その後、それが料理という形になって、キッチンカーを始めるきっかけになりました。

で、もうひとつわかったのは、彼女は本当に僕のことをちゃんと考えてくれているというのを、言葉だけじゃなく行動でも示してくれて、「ああ、グアテマラに来るべきじゃないと言ったのは、本心だったんだな」ということです。そんな風に「答え合わせ」ができて、なんだか全てが救われたんですよね。

ちなみに、その再開の時にも彼女には好きな人が居て、また恋愛が始まることはありませんでした。お互いの人生を楽しんでいこうね、という形で、今でも良い友人でいてくれています。