「愛してる」の重みを見誤って、刺されちゃった話 – 若手イケメン経営者とハタチの女の子:ひなのさん(女性・20代前半)

こんなお話しです

・同じ業界のイケメンお金持ち経営者とお付き合い
・「愛してる」と言われたら、自分も「愛してる」と、とりあえず返事をしてた
・黙って引越した先で彼が待ち伏せしていて、お腹を刺されて心停止

プロフィール

ご本人女性20代前半ひなのさん
・独身 フリーランス
・恋愛体質とは程遠くて、あっさりした気質
・けっこう重大なことを軽いノリで決めちゃう
お相手男性30代前半・独身 経営者
・若くして成功したお金持ち
・しかもイケメン!モテる!モテすぎる!
・でも遊び慣れはしていなくて、優しくてマジメ
期間1年6ヶ月
※お付き合いしていた当時の年齢です。
目次

「愛してる」の重みを見誤って、刺されちゃった話 – 若手イケメン経営者とハタチの女の子:ひなのさん(女性・20代前半)

出会い: 業界繋がりで出会った優しい若手イケメン経営者

成人したての頃の私は、男性との関係は全てが遊び感覚でした。その時々でバレなければ何しても良いと思っていて、薄い関係の人とかも入れると、5股くらいしてましたね(笑) 意外とこれでバレないもので、、というか、私がすごい自分勝手で、基本的に誰かのために1日空けるとかなくて、会って2時間でバイバイしたり、自分が空いてる時間にみんなの予定を都合よく当てはめて会ってた感じです。例えばご飯に誘われたらそこだけ予定入れて、「この後は別の予定あるから帰るね!」とかも普通にしてて、でも男性としてはご飯誘って来てくれたら、その後期待しちゃうじゃないですか(笑) でも、「いや、先に言わなかったじゃん!」みたいな感じであっさり帰っちゃって。ガッカリさせてたと思うんですけど、それも悪いともなんとも思ってなかったんです。私って小さいころからそんな感じで、誰とでも仲良くて、自分が遊びたい人と遊ぶ、行きたいところに行く、みたいな感じでしたね。

彼との出会いは、お仕事関係でした。といっても直接ビジネスで関わったというよりは、お互いが同じ業界で仕事をしていて、その交流で知り合いました。そこから、半分仕事関係、半分友達みたいな関係がスタートしました。それから、なんとなく向こうから二人で会いたいとかアプローチを掛けられて、食事に行ったり。そういえばこの頃は特に業界の人達にモテてた記憶がありますね。やっぱり業界内だから話も弾むし、お作法がわかっていて、言って良いことと悪いことがわかって、秘密を共有しやすいんですよね。彼もそういうところで安心してくれていたのかな。

それから、彼は若くして成功しているお金持ち、業界での影響力も強くて、しかもイケメンだったので、お金目的だったり立場目的だったりで、たぶん言い寄ってくる女性は山程いたんですよね。一方で私はただの飲み友っていうノリで、自分に対してガツガツしてこないところも気に入ったのかなぁ?正直何が良かったのかわからないんですが(笑)まぁ気も合うし、私も二人でいて楽しかったので次の食事に誘ったりしたし、、そのうち酔ってやっちゃって(笑)、二人で会う回数もすごい増えていって、付き合ってるということになりました。

楽しかった思い出: キラキラした体験をたくさんさせてくれた

それからは、とにかくいっぱい貢いでくれましたね。高級店で食事とか、豪華な旅行に連れて行ってもらったり。。彼は旅行にお金をかけるのが好きで、海外旅行に行った時なんかは、毎回一晩10万円以上するホテルで泊まってたりしていて。

あとは買い物ですね。私はそんなに物欲はなくて、これが欲しい!とか、ここに連れてって!とか、高いものをねだったりすることは全然なかったので、一方的に与えてくれた感じだったんですが。。それでも、値札見ずになんでも買えるって初めての体験で、すごいキラキラして見えたんですよね。一緒にショーケース見てて、いま首元がちょっと寂しいからネックレス欲しいなーって思ってて、それをポロっと(くれるなら欲しい)くらいの気持ちでこぼしたら、それをすぐ買ってくれちゃったり。

特に印象的だったのは、やっぱり旅行の時で、私は免税店とかは自分には全く縁がないと思ってたんですが、実際にそこに行って、しかも色々買ってくれて、、それまで別世界だったものが、自分の手の届くところにあるんだな〜っていう感覚になりましたね。別世界といえば、彼は世界各地のディープな場所を知っていて、そこにも連れて行ってくれました。ただの観光じゃない、「大人の遊び方」を教えてくれたのも面白かったです。

印象に残っているえっち:  愛してる、愛してる、愛してる

彼はセックスの時に「愛してる」って死ぬほど言ってたんですよね。過剰なくらい。多分私に対して本気だったんだと思います。それに対して、私は深く考えずに挨拶くらいの感覚で「愛してる〜!」って返していたんです。なんかプレーの一環だと思ってたんですよね(笑) まぁ、これを言い過ぎて彼が益々本気になったことで後々の事件につながったと思うんですが。。

逆にそれ以外の時はあんまり彼がこれを言ってくることはなかったです。「かわいい」とか、「そういうとこも好き」とかはありましたが。でも実際、行為中に「好き」とか言うと、本当に気持ちよくなるんですよね。私は肉体的な快楽至上主義で、やったことないプレイをプレゼンしてくれたら全然ついてくよ!みたいなタイプなんですが(笑)ただの動きじゃなくて、そこに感情や情熱がプラスされると、気持ちよさに繋がるんだなと実感しました。それを知った相手でもありましたね。

彼との初めては酔ってやっちゃったのだけ覚えていて、それ以外はあんまり覚えてないんですよね。。確かみんなで飲んでて、二人で抜け出して・・だったかな。めちゃめちゃ「愛してる」って言ってくること以外、セックスはノーマルでしたね。

辛かった思い出: 他の男の存在に気付いた?家に居座る彼

付き合い始めてからしばらくは予定を決めてデートして、遊びに行ける時に遊ぶっていう雰囲気でした。なので5股してても予定がバッティングするようなこともなくて。私は一人暮らしだったので、たまに彼が家にも遊びに来たりもしてたんですが、そのくらいではわからなかったと思います。鍵は渡さないけど、私は先に出るからポストに入れて帰ってね〜くらいの関係で。私はあなたを縛らないから、あなたも私を縛らないでね、という感覚でしたね。

でも、そのうち本当に私が気に入ったのか、彼が居着くようになってきて、、デートの予定を入れた時は、前日に来て泊まったり。最初は少しの時間でも会いたいから来てくれてるのかな〜と思ってたんですが、どうも他の男の存在に気付いたんだろうなと。だんだん、今日は何時に帰ってくるの?とか、遊びに行くって、どこに行くの?とか聞かれるようになってきました。

一番嫌だったのは、こっそり共通の友達とかに、私がどこに遊びに行っているのか、誰に会っているのかの裏を取り始めたことですね。どんどん嫉妬みたいなのが噴出してきて、私も「そんなに来るなら家の鍵渡してもいいかな」と思ってたんですが、それどころか勝手に家の鍵をコピーされちゃうんじゃないかみたいな、疑いの気持ちが大きくなっていきました。始めはライトな感覚だったのが、ネチョネチョしていく感じがしました。

そんな時に、引っ越しする予定ができたんです。で、あくまでもそれがメインだったんですが、良い機会だからついでに彼も切っちゃおうと思って、彼に何も言わず、次の家も伝えず、いきなり引っ越したんですね。これも、相変わらず悪いことだと思ってなかったです。「まぁ諦めるっしょ」的な。共通の友達には根回ししておいて、「終わりにしたんだけど、こういう切り方したんで、次の家とか教えないでね〜」と言っておきました。

彼を切る時にも迷いはなかったです。彼はお金をたくさんかけてくれて、新しい体験をたくさんくれて、それが一番大事なものをくれたなと思ってるんですが。。ぶっちゃけそういう体験も何回も重ねていくと自分で行けるようになるし、一回「こういう世界がある」と知っちゃえば、他の人に連れて行ってもらうこともできるし。もったいないという感情よりは、とにかくネチョネチョが嫌だという方が先行していましたね。

独占よりもシェアが心地良い: 小さい頃の原体験

振り返ってみると、好きっていう感情を持ってくれることに対しても、固執されるのが元々好きじゃないですね。「好き」っていう感情は普通は良いものと捉えるのかも知れないですが、それに伴って誰かを独占したり、誰かに独占されるのを嫌うというか。

小さい頃の原体験として関係しているかも知れないんですが、私のお母さんは学校関係の仕事をしていて、「私だけのお母さん」というよりは、「みんなのお母さん」だったんですよね。兄弟の中には、「お母さんは私のお母さんなのに、なんでみんなに優しくするの?」って、一種の独占欲みたいなのがあったようなんですが、私は何も嫌じゃなかったです。そういうところから、良いものを独占するより、シェアする方が自然な感覚になっているのかも。

あと、普通は初めて会った人、特に異性だと、「この人とは今後どういう関係を目指していこう?友達?仕事仲間?恋人?」ってシミュレーションしながら人間関係を進めると思うんですが、私は先に選択肢を絞って提示するようにしてるんですよね。「少なくとも私は誰とも付き合わないし、結婚もしない。奥さんや彼女がいる人とはしない。だから友達か、セフレ。もしセフレになったら友達のコミュニティには入れない。」って断言しちゃうんです。彼女になるかも知れない相手だと思ったら、頑張って良い面しか見せなくなっちゃうし、セフレになったらセックスの話しかしなくなっちゃったりで、その人の素の姿が見えなくなるのが嫌だし、他の友達との関係に影響するのも嫌だ。変に期待させたりで私に固執して欲しくないから、これって私にとっては良いやり方だと思ってます。

ついに事件が: 家の前で待っていた彼に・・

いきなり引っ越してから半年後のある日、帰ってきたら家の前に彼がいました。マンションだったんですが、オートロックとかも突破して、部屋の前で待ってたんです。夕方の薄暗い中、最初、誰か知らない人が居るなとおもったら、彼だったんです。

さすがの私も、ああいう切り方をしてるから恨んでるのかなとも思ったんですが、彼が久しぶりに会えて嬉しそうな感じで、「よーっ!久しぶり!」って言って、全然普通に挨拶してきたんですね。それで私は、「あれ、そんなに恨んでない?」と思ってちょっと安心しました。そしたら、次に彼がハグしてこようとしたように見えて、私もそれに応えてハグしようとしたら、ドスッと衝撃がありました。見たら、おなかを包丁で刺されていたんです

その瞬間、まず「えっ・・?」てなって、薄れゆく意識の中で、「あー、そっちか〜!やっぱ恨みの方だったか〜!」って答え合わせしながら、目の前が真っ暗になりました。

そこからは後で聞いた話なんですが、私が意識がなくなってから、彼が自分で救急車を呼んで、搬送中も緊急手術中もずっとついてきてくれて、、変な話、めちゃめちゃ優しくしてくれていたらしいです。

私の意識が戻って、彼がいつ帰っていったかもわからないんですが、、翌日には逮捕されて会いに来れなくなったようで、後は警察経由で色々と聞きました。

別れ: 警察や両親にも止められて

入院は結構長くて、1ヶ月かかりました。重症ですよね。一時は心停止するまで行ってたそうで、かなり深く刺されてました。刺したことは許されることじゃないし、私にも一生残る傷もできたし、下手したら死んでたわけですが、私としては彼に対して恨みは全くなかったです。むしろ、自業自得だな、と感じていました。彼の本気の気持ちを理解できてなかったし、悪いことしたなと。

入院中は両親もお見舞いに来てくれて、何があったか洗いざらい話したんですが、やっぱり「そりゃお前、自己責任やろ(笑)」という反応でした。なので、彼の弁護士からは示談の提案があった時、一応金額が適切なのかどうかだけ他の弁護士さんに確認して、すぐに了承しました。刑事事件なので、彼は示談とは言え何かしらの処罰があったでしょうし、仕事にも影響したり、お金が借りられなくなったり、色んなペナルティが生じたと思うので、もう十分です。

ただ、彼から後日、会って正式に謝罪したいという申し入れがあったらしいんですが、その時は私には知らされず、警察や両親が先んじて断ってくれていたみたいです。私はそのあたりの危機感が弱くて、「別にまた飲みに行っても良いくらいなんだけど〜」という感じだったんですが(笑)両親や友達からは「とにかく絶対に会うな」と言われましたね。

この事件以来、彼と会うことはもうありませんでした。

その後: 「愛してる」の重み、付き合うことのデメリット

彼が私に「愛してる」って言った時、私は私がどれくらい想っているかよりも、返さないと失礼だなと想って、彼にも言われたのと同じくらいの回数、「愛してる」って言っちゃってました。これは良くなかったな、と思います。付き合おうと言われれば「うん」、愛してると言われれば「愛してる」。そうやって言っておけば、相手がもっと自分に対して良くしてくれるから、言っちゃえ!くらいの感覚だったし、それが何人居たとしても、バレなきゃいいじゃん、と考えていたんです。今思うと、良いわけないですよね!(笑)

私は結構みんな好きなんです。好きの度合いも、瞬間で切り取るとめっちゃ好きになることもあります。それに頼られるのも好きで、助けてって言われたら助けるし、入院したらお見舞いに行くし。ただ、誰かとずっと一緒に居て、固執が生まれて勝手に期待されることが出てくると、精神的なアップダウンが激しくなって辛いです。これは相手に固執されることもそうなんですが、自分の中で相手に期待が出てきちゃうことも込みです。友達の関係でいたら許せることも、恋人だと許せないことってあるじゃないですか。友達のドタキャンは良いけど、彼氏にそれをされるとすごいムカつく。私だって独占欲は完全なゼロじゃないんです。

だから、私は「愛してる」は絶対に言っちゃいけないのと、「付き合ってる」的な言質は絶対に与えないように気をつけるようになりました。そこを確かめ合うようになると、固執がすごい強くなるので。。私は固執しないし、相手が他の人と遊んでいても良いと思っています。

彼とのお付き合いと事件、それからその後の経験で、すごい学びました。途中までは、自分が特殊な感覚を持っているとも思って無かったんです。だいぶ大人になってから、世間の感覚と随分ズレているぞというのがわかって、そういうズレを埋めるために、それぞれこういう対策をしよう、と考えるようになりました。

最後に、意中の人が振り返ってくれなくて悩んでいる方々のヒントになればと思ってお話ししますが、、たまに、私みたいな人も居るんです。自分が相手に想いを伝えたら、相手も自分を同じだけ想ってくれると考えている人が多い気がしています。でもそもそも脳みそが違うから、捕まえようとしたら辛いだけになってしまうんです。私のような相手がいたら、いくら本気になっても無駄かも知れないですよと、そこを言いたいです。こういう人に対しては、それを理解した上で付き合ったほうが良いと思います。

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