壮絶すぎる人生の果てに見つけた人生のパートナー – 服役・独立・恋愛:「ラブサポーター」じゅんこさん

こんなお話しです

過去3回の望まぬ結婚、4年間の服役を経て出所
・初めてできた「まともな人」である彼氏のため奮闘
・彼と別れるも、人生のパートナーとして交流が続く

プロフィール

ご本人女性30代前半・既婚 小樽市出身 元受刑者から経営者へ
・「ラブサポーター」として性技や性被害に関する指導を行い
 「清く正しく美しい性の知識と技術と情報」を啓蒙中
・他、複数の社会福祉団体の要職を務め、
 四柱推命講師及び鑑定士としても活動
お相手男性30代前半・バツイチの独身 経営者
・美容関係の事業をやっている
・紳士的で恋人思い。じゅんこさんのファン
期間2年
※お付き合いしていた当時の年齢です。
目次

壮絶すぎる人生の果てに見つけた人生のパートナー – 服役・独立・恋愛:「ラブサポーター」じゅんこさん

「まとも」と無縁の半生: 3回の結婚と4年間の服役

私はこれまでに3回結婚してるんですが、どの人も好きな相手ではなかったです。お付き合いもしないで結婚した人たちばっかりでした。

1回目は16歳の時で、その時はパブ・クラブで働いていたんですが、そこのママの甥っ子がいて、私の教育係として付けられていたんですね。ある時、酔っている時に彼に手を出されちゃって、、ママと私の父とは元々面識があったのもあって、彼は私に手を出したことについて、父に頭を下げに行ったんです。そこで彼は「責任取る」って言ったらしいんですが、父はそれをどう受け取ったのか、「責任取るって言ってるから結婚しろ」と言い出して。私の父も夜の世界の人なので、私は反発したらどうなっちゃうのか怖かったので、「好きじゃない」と言えなくて、そのまま流されて結婚しちゃったんです。でも別に好きな相手じゃないし、浮気して遊んでたら彼からのDVとか束縛が激しくなって、逃げて風俗に入ったんですよね。

2回目は18歳の時。それもまた父の知り合いなんですが、あるお姉さんがポーカーゲーム屋を経営していて、そのお姉さんが懲役に行く事になってしまったんですね。そのお姉さんは弟が居て、お店は弟に任せるけど、私も「一緒に」店をやってくれと言われたんです。それで私はOKしたんですけど、「一緒に=結婚して」という意味だったらしくて(笑) この話になるまでお姉さんに弟がいることも知らなかったし、16歳も年上だし、つきあってもない、そこで初めて知った人とまた結婚することになっちゃったんです。この人はおじさんだしポン中だし、どうしようもない人でした。

3回目はデートクラブに所属している時に知り合った方でした。郊外の駅前で店をやってたんですが、そこはシャブの売買で使われていて、彼はそのお客さんでした。私はその時は彼氏が居て、お客さんも特に私を口説くとかでもなく、3ヶ月位ただおとなしくシャブを買ったり飲んだりしているだけの人だったんですが、、ある日、突然私の彼氏のところに来て「じゅんこさんと別れてくれ」って頭を下げに来たんですね。本人も結婚してたんですが、嫁子どもを置いてきたっていうんです。いきなりなに?!って感じですが、全てを投げ出して来てるし、怒った当時の彼氏にも殴られたりして、周りの人たちにも「すごい好きって言ってるよ」なんて言われて、なんか責任感じちゃって、、結婚しちゃったんですよね(笑)

その旦那が覚せい剤と詐欺で、私も共犯で捕まって、旦那が10年、私が4年の判決をもらって服役することになって。。結局とんでもない目にあったんですが、その後にお付き合いした彼氏が、私が「サブサポーター」として起業を考えた時に「夜の仕事も全部やめちゃったら良いんじゃないの?もしダメでも食べさせることはできる。一緒に住んでるから」と後押ししてくれたんです。この仕事をスタートしてから、今までのようにヤクザモンみたいな人たちとの付き合いがだんだんなくなって、回りに寄ってくる人たちが、まともな考えの人達になってきたと感じました。

出会い: 出所後、人生で初めての「まともな恋人」

出所して2年くらいは、すぐにお仕事は見つからなくて、昼の仕事に挑戦しては挫折したり、それでまた夜の仕事で働いたりしていました。例えばスーパーのレジ打ちのバイトなんかをしてたんですが、面接で履歴書の賞罰を空欄で出してたんですね。そしたら、どうもそこがそういうのをしっかり調べる会社だったらしくて、元受刑者というのがバレてしまって経歴詐称ということでクビになってしまったり、、そういうことがある度に、ああ、私はどうせ昼の仕事には受け入れられないんだと考えていました。

その時、そういう辛い胸中とか、服役中にあったこととかをブログに書いていて、毎日「死にたい」みたいな内容だったんですが、結構ファンの方がついてくれたんですね。彼は、そのファンの中のひとりでした。

彼は美容関係の事業の経営者で、最初は単純な興味だったと思うんですが、ブログにコメントしてくれて、それから個人的に連絡を取り合うようになりました。そうしたら、実は結構近くに住んでいることがわかって、当時私が雇われママをしていた店に来てくれたんです。それからは週1回くらい、まぁまぁ遊びに来てくれるようになりました。

彼は元受刑者で夜の仕事をしている私を偏見の目で見ることがなく、それが嬉しかったです。あと、既婚者ではあったんですが、もう家庭は既に破綻状態で、出会ってすぐに離婚していました。そんな感じで仲良くなって、お互い惹かれていって、お付き合いすることになりました。

当時、私はまだ結婚したままで、旦那は刑務所にいました。刑期がまだ5年くらい残っていて、ちょくちょく会いに行っていました。それで、旦那に彼氏ができたよって伝えたんですね。旦那も変わった人で、実は前々から「俺もこんな状況だから、男遊びはしてていいよ」と言っていたんです。「でも出てきた時にゴタゴタしないように、キレイに別れられるようにしてね」とも。でも一方で、「出所したら離婚しようか」とも話してたんです。もっと早く離婚しても良かったんですが、私が待っててくれるから旦那も頑張れるみたいなところがあったので、出所するまでは離婚しないことにしていたんです。

ただ、そんな面会の時にも彼氏は駅まで迎えに来てくれたりして。しかも私のスマホが電池切れになってて連絡もつかなかったのに、、心が揺れ動きましたね。心苦しいというか。。昼職の「まともな人」と付き合ったのは人生で初めてだったし、彼は経営者なのでお金も潤沢にあったし、私を大事にしてくれていました。

彼は奥さんと離婚した後は都心の一等地に引っ越して、店舗兼自宅で暮らすようになりました。私はそこに通って、ご飯を作ったり泊まったりしながら、甲斐甲斐しく世話を焼いたりして・・健気でしたね。そんな経験も初めてでした。

それから、相変わらず夜職とか風俗で働いてたわけですが、その人に見合うようになるために、昼職を頑張りました。そうやって豆腐屋なんかでバイトしてたら彼がひょっこり現れて、働いているところを写真撮っていったり。恋人同士として、すごく幸せな時間を過ごせました。

楽しかった思い出: 見た目や内面を大きく変えてくれた彼

当時は私も夜職をしてたので、見た目的にも尖ってたと思うんですが、彼がその見た目も含めて変えていってくれたことが一番大きかったです。彼は、美容の事業をやっているだけあってめちゃくちゃセンスが良いんですが、私の要所要所、大事なところで必ず応援してくれるんですね。メディアに出るときなんかは特別なアドバイスをしてくれたり、「一番かわいいじゅんちゃんにしてあげる」って言ってくれるんです。彼とは今でも頻繁に会っているし、私にとって人生の大事なパートナーができたと思っています。

あと、彼とお付き合いして初めてエンタメを楽しむ趣味ができました。知り合いのきっかけである声優さんのライブに行ったら二人でハマってしまって、それによく出かけるようになりました。今でこそライブには良く行くんですが、当時はそれ自体が新鮮なことでした。

他には、、彼とは旅行に行くとかはあまりありませんでしたけど、食の趣味が合ったので、よく食べ歩きとかには連れて行ってもらってましたね。

印象に残ってるえっち: 生まれて初めて安心して身を委ねられた

風俗嬢あるあるかも知れないですが、私は元々、受け身でえっちすることが苦痛でしょうがなかったんですね。されるよりも、してあげる側であることでスイッチが入って、えっちが平気になる、みたいな感じなんですかね。でも、彼には人生で初めて完全に身を委ねて、任せてしまっても安心できた相手でした。

ある時、日帰りで温泉に連れて行ってくれて、帰り道。いつもなら、彼は次の日に仕事が〜って言って帰っちゃうくらいの時間でした。その時に、「ちょっと休んでいこう」と言われたんですね。それで、「あ、そういうことなんだな」と(笑) もう結構私の家の近くまで来てたんですが、家ではなくホテルに入っていきました。

私はよく男性の手先を見るんです。手先のキレイさとか器用さって、モノや人を乱暴に扱う人とかすぐに出ちゃうので、そういう人には絶対に受け身にならないって決めてました。彼はとてもキレイだし器用で、私を大事にしてくれてるし、この人なら大丈夫なんじゃないかなと思えました。

「抱いてもらう」っていう感覚は初めてでした。彼がスイッチを入れてくれました。「あ、これだ」みたいな。任せることができると、身も心もリラックスしてるからイキやすいんですよね。今まではセックスしても仕事とプライベートの境目がわからなくて、、なんならホテルでも仕事のときみたいな段取りしたりして、プライベートで会ってるはずの男性からも、なんなら「風俗の仕事してるよね?」って指摘されたこともあったけど(笑)そういうのもしないで流れに身を任せるのは、それなりに勇気の要ることでした。でも、彼に対してはそういうのも気にならなくて、リラックスして何度もオーガズムを迎えられて、「ああ、こんなにも心地良い時間なんだ」って・・心が温まって、セックスがリラクゼーションになっているみたいな。それまではセックスは戦い、勝負、っていう感覚だったんですが。とてもステキな体験でした。

ちなみに、わざわざ私の家の近くまで来てるのにホテルに入ったのは、彼とお付き合いする直前に若いホストと付き合ってたんですが、以前その子が家に出入りしていて、今の彼氏を家に入れて同じベッドでするのが嫌だったからっていう、女心なんですよね。そういう気の使い方というか、彼氏に対する特別な気持ちを感じたのも初めてでした。

辛かった思い出: 「彼女」ではなく「友達」として紹介された

彼と居て辛かったことは、彼が離婚してからも、私のことを周りに「彼女」としては紹介してもらえなかったことかな。彼の親友にはちゃんと「彼女」として紹介してもらえたけど、その他のお友達には、、例えばバーベキューに行ったときとかも、彼女ではなく「友達」として紹介されて。ひょっとしたら彼のことを狙ってる女性がこの中に居て、気を使ってるのかなとか思いました。というか、そもそも私が彼に釣り合わないからしょうがないとも思ってたし、だからこそ頑張ってたわけですが。

別れ: 守って欲しかった – ふとした拍子にケンカになって

別れることになったのは、些細なことで私が怒っちゃったからなんですよね。それは先にお話しした彼との共通の趣味であるライブに行った日の帰りだったんですが、すごい大雪だったんです。それで、帰りの地下鉄に乗るために階段を降りていて、彼が私に「気をつけてね」って言っていた矢先に、転んじゃったんです。それがすごい痛くて・・

それで、そういう時って普通は「大丈夫?」って言われると思ってたんですが、彼は「なにやってんの?もうドジなんだから(笑)」と言ったんですね。もちろん後で冷静になって考えたら悪気があったんじゃないと思いますが、私はそれに対して烈火のごとく怒ってしまって、そんな私に彼もどうしたら良いかわからなくて、怒鳴り合う形になってしまって。それで、本当はその日は彼の家に泊まるつもりだったんですが、私は「もう帰る!」と言って、帰っちゃったんです。

その時の私の気持ちを整理してみると、ずっと彼に対しては甘えたりとか、私のほうが弱い存在でいることが普通の感覚になっていて、、それまでにお付き合いした人はどっちかというと私のほうが優位みたいな形が普通だったんですが、彼に対しては頼っていて、守ってほしいという意識だったんですよね。そこに「なにやってんの?(笑)」と言われて、「ああ、心配してくれないんだ」と思っちゃったところで、怒りスイッチが入っちゃったんだと思います。心配してくれることが、愛情のバロメーターのように感じてたと思います。

その日以降も連絡は取り合っていましたが、私自身は、私の性格上、一度崩れたら彼に対して恋人としての気持ちは取り戻せないだろうなと思っていたし、それを理解しているのか彼からも「よりを戻そう」という話も無かったので、そのままお別れする流れになりました。もし戻ってしまっていたら、今度は私が彼のあら捜しみたいなことばっかりしちゃいそうでしたしね。

それから: 恋人を超える人生のパートナーを得られた

彼との関係はそれっきり、ということはなく、今でも良きパートナーとして交流があります。普通の男女は別れたら疎遠になると思いますが、彼とは全然違っていて、お互いの事業に対するアドバイスだったり、思い入れなんかも共有していて、やり取りが途切れることはなかったです。

彼を遠ざける理由は無かったし、恋愛と、人としての付き合いは別だと思います。彼からすると、飲み屋のママに相談しにいくくらいの感覚だったんじゃないかなとも思います。思い返してみると、確かに一時は恋人同士にはなりましたけど、最終的には男女を超えて性格的に惹かれ合ったんじゃないかな。恋人がゴールではなくて、その先に人生のパートナーとしての素質が双方にあったというか。彼とも話すんですが、前世で兄弟だったんじゃないかと思うくらい、平常心でお互いを見ていられるんですよね。

ちなみに、彼と別れてから旦那が出所してきましたが、すんなりと離婚が成立しました。正直、彼と付き合ってる時は本当に大好きだったので、事情を良く知る友人にめっちゃ相談してました(笑)「旦那が出てくるけど、どうしよう」って。「本当に離婚してくれるかわからないじゃん〜!」みたいな。。

で、実際に旦那さんが出てきた時、前もって書いていた離婚届をすぐに役所に出してくれたんですね。それで一緒に御飯を食べて、ホテルに泊まったけどなにもせず、「お互い頑張ろうね」と話して。出所までは苦労させられたし大変だったけど、彼も服役中に色々考えて、私のためにもお互いに縛るものをなくそうと考えてくれたみたいでした。離婚後も何回かは一緒に食事をしたり、近況報告くらいはしてたんですが、次にできた彼女がすごいヤキモチ焼きで、もう私とはなにもないのに、私と元旦那のやり取りをケータイで見ちゃって、私に電話を掛けてきてギャンギャン言われたので、元旦那ごとブロックしてしまって(笑) それっきり、元旦那とは連絡が途絶えちゃいましたね。

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